2015年09月22日

野党が安保法案を通過させた


 日本のアカデミズムの歪み、腐敗はとてつもない。
 学界の利権問題を別にすれば、端的にはそこに弁証法がないからにほかならないのだが…。
 憲法を不磨の大典とみなして、憲法にあっているかどうかだけを研究するのが圧倒的主流で、この憲法がどこがいけないかどこが良いか、良くないところは直し、良いところは伸ばし…を研究している憲法研究者はほとんどいない。

 青山繁晴氏がラジオ番組(9月17日)で語っていたことを以下にざっと紹介する。
 青山氏は、初めに作られた蒸気機関のまま、あるいは最初に発明された自転車のまま使うのか、法律も同じで、人間の作ったものは良い所も良くないところもあるのだから、変えていくのは必然だと説く。
 
 まったくそのとおりだ。
 今の憲法だけが絶対で、憲法に他の法律が合っているかどうかだけを云々する…これが学問なのか。良く言って「知的お遊び」でしかない。

 より正しく言うなら、世界は弁証法性であって、つまり運動しているのであって、まさに飛んでいる矢を止められないのと同様に、現実は刻一刻変化発展のただなかにある。
 変えてはいけないもの(こと)と変えなければならないもの(こと)との統一で考えなければいけないのが、学問であるし、政治である。

 現行憲法だけが絶対だ、動かすな! なんてことを頭の悪い人が主張するのは勝手だが、国立大学私立大学を問わず、こんなことに税金を使うことはやめるべきだ。人間の作ったものを変えてはいけないというのは学問ではない、それは宗教だ。
 国政や言論の自由への宗教の介入そのもの。

 そんなことをな〜んにも考えていない野党議員に、さらに審議が尽くされていないなどと言って、下らない主張を延々と聞いたって、どうやって国民を護るのかのアイデアすら出てこない。
 憲法研究者に聞いて、有効な安全保障の方策を出してくれるのか?

 今度の安保法案審議で、参考人招致や公聴会では、北朝鮮に拉致された被害者家族とか、イラクに実際に行った自衛官を呼んで話を聞くならわかるし、それを鴻池委員長が怠っているから不信任だというなら話のスジが通っている。そうではなくて、国家の安全保障問題ではただ反対しかわめかない福島瑞穂なんかに何時間しゃべらせたって意味はない、というように青山氏は説いて行く。

 集団的自衛権の権利はもっているが、行使はできないと内国法制局の法匪どもは言ってきたが、究極のアホである。
 誰でも両性の合意に基づいて結婚できる権利はあるが、行使することは認められない、という法律があったら奇怪だと思うだろうに。
 昔のように、御領主様の許可、両親の許可がないと結婚できない時代があった。それはおかしいということで、自由になったのではないか。

 青山氏はまたこんなエピソードを紹介していた。
 青山氏が共同通信の記者時代、当時首相だった村山富市(社民党)は、海自観艦式の場で「シーレーン防衛をやらなければならない」と発言した。シーレーン防衛とは、海自と空自が中心になって中東まで行って戦争に参加するということを意味する。
 オイルタンカーが襲われたら、そこで反撃する流れになる。
 これをやっていいとは、憲法には書いてない。国の交戦権は認めないというのだから。

 こういうのを首相の「暴走」発言というのであって、曲がりなりにも国会で審議されてもいない事案に、勝手に「日本は戦争できるんだ!」と言っちゃったのも同然なのである。
 いかにも村山が言ったように、シーレーン防御はやらなけれればなるまいが、法律も整備されていないのに、自衛隊を動かすわけにはいかない。そんなことも知らないバカが首相になった。

 村山が無能だったために、阪神大震災で自衛隊が救助に出動するのが遅れ、無駄死にした人が多かったのも、むべなるかな。
 反日サヨクどもは「安倍が暴走した」と騒ぐが、ちゃんと国会で正当な手続きを踏んで承認されているのである。

 国会の17日前後の動きは、昨日も書いたように八百長だった。
 安倍政権にとっての最大の危機は、自民党総裁選が実施され、野田聖子が候補として認められた場合だった。首相は総裁選のために全国遊説しなければならなくなるから、国会審議に欠席する。
 
 そうなれば野党は、審議に首相が出席しないなら委員会開催には応じないと妨害に出ることが可能になった。それなら、安保法案は廃案にできたのである。
 だから自民党の古賀誠は反安倍の動きを見せて、野田聖子に指示して総裁選立候補に挑ませた。

 現下の情勢で、野田が総裁になれる確率はゼロなのに、あえて討って出させたのは、古賀の嫌がらせでしかなかった。古賀は自民党内極左である。幸い、野田の立候補は見送られ、国会審議に集中できる環境が整った。

 もしかすると、野田聖子の立候補を妨害したのは、安倍に近い自民党だけではなく、民主党や共産党、小沢らだったかもしれない。
 そういう魑魅魍魎の世界なのである。
 野党は、今国会で安保法案が(抵抗したあとで)可決されて欲しかったのだと、青山氏は解説する。

 そうでないと来夏の参院選で争点にならないからだ。それゆえ、後のほうで野党がやらかしたことは、抵抗しているフリをしたただけなのである。

 参院選では安保法案を蒸し返して、安倍内閣は立憲主義を蹂躙した、平和を葬った、国家のリスクは高まった、数を頼んで国民の声を無視した、などなどと罵る材料を十分得たのである。無意味であるが。
 そのために、16、17日に妨害を派手にやり、乱闘までやって、テレビに映させたのである。

 もう一つの考えられることは、乱闘騒ぎはサヨクどもがわざと日本国会のレベルの低さを世界に見せて、日本の声望を落とそうとしたのではないかと、東海子こと落合道夫氏は言う。ありえない話ではないが、うがちすぎではなかろうか。

 安倍内閣の支持率は高い。米国議会での演説も、戦後70年談話も成功させ、安保法案も中韓以外の国では歓迎されている。経済も今のところ突っ込むところがない(ほんとうはあるのに)、東京五輪の不始末も素早い対応で白紙に戻した(まだ不十分だが)、というように、確実に安倍内閣は点数を稼いでいて、野党は完全に守勢、打つ手がない。
 このままでは参院選で惨敗は免れない情勢なのだ。

 だから、安倍はファシストだ、暴走だ、戦争が起きるぞとわめくしか、有権者の注意を引き付けられない。
 生活の党の山本太郎という乱暴者が、喪服で数珠を持って本会議に現れたそうだが、むしろ、9月17日は「野党が死んだ日」なのである。

 青山氏は、特別委員会で野党が委員長の不信任動議をかまして、一見抵抗しているように見えても、実際はあとは一瀉千里でまたたく間に法案成立に流れができたのだと解説する。
 実際、そのとおりになった。抵抗は見せかけであり、国会前に集まったおバカどもが、来たる参院選で興奮したまま野党に投票してくれる布石を打ったということなのである。

 これが昔から与党と野党が繰り返してきた八百長の一幕である。
 マスゴミもそういう八百長を知っていながら、自分たちもそのオコボレに預かろうと、裏で政党と協定を結び、国民に誤った情報を垂れ流してきた。

 もうひとつ。
 9月13日に朝日、毎日、東京の各サヨク紙に「強行採決反対! 戦争法案廃案! 安倍政権退陣!」の全面広告が掲載された。
 出稿したのは「戦争させない・9条壊すな! 総がかり行動実行委員会」で、連日国会前で違法の集会を開いてデマを叫んでいた連中だ。
 このなかでは朝日新聞の広告料が図抜けて高額で、全面広告なら1回出すだけで数千万円かかる。

 金額に幅があるのは、広告主が期日と何面かを指定すると、定価で請求されるが、スペースが空いたらどこの面でもいい、という場合なら値引きしてくれる。

 13日に指定して3紙一斉に出したのだから、総額では1億円以上かかったと思われる。
 こんな巨額がにわか造りの組織に出せるわけがなく、また退潮著しい労組にもできる芸当ではなかろう。

 主催者によると「カンパ」だというのだが、あり得ない話である。
 要は支那共産党か韓国政府が資金援助したのである。
 新聞は広告主には逆らえない、逆らわないから、サヨクや支那様の意向に沿った記事をこしらえるのである。





posted by 心に青雲 at 04:00| 東京 ☁| Comment(6) | エッセイ | 更新情報をチェックする