2016年07月22日

「ask me Japan」への警鐘


 6月24日のNHK「おはよう日本」で、ある若者のグループが紹介されていた。「ask me Japan」というボランティア団体で、番組では東京・渋谷で駅前に立って、「ask me」と書いたボードを持って駅前をうろうろしては、訪日外国人の道案内を買ってでるのだ。
 青色のハデな法被(はっぴ)を着ている。「困っている外国人を助けてあげたい」との善意で活動を始めた。

 http://askmejapan.wix.com/ask-me
 NHKでは大変良いことのように持ち上げていた。
 むろん良いことだろう。このボランティア活動の親切は、外国人にも好評のようだ。交流ができ、友達にもなれるかもしれないし、英語の勉強にもなる。

 だが、一方でそこばくの心配が湧きおこるのが私は禁じ得ない。
 外国人観光客の90%は善良な、日本が好きでやってきた人たちであろう。しかし、10%なのか、ほんの1%なのかはわからないが、悪意の外国人はやってくる。それへの用心があるのかどうか。
 日本人は、全く不用心なのである。なにしろ「9条があれば平和が保たれる」と信じ込んでいる能天気ばかりなのだ。

 以前、人身売買をテーマにブログに書いたことがある、2014年8月21日「人身売買テーマの映画と危機意識」である。
 そのなかでリーアム・ニーソン主演の『96時間』を紹介した。
 カリフォルニアの高校生の娘が友達とパリに遊びに行くという、父親は危ないと言って反対するが、強引に娘はパリに行ってしまう。そして案の定、人身売買組織に拉致されてしまうのだ。ニーソンはたった一人で救出に出て行く。
 http://kokoroniseiun.seesaa.net/article/404075811.html

 娘の父親役のニーソンは元CIA特殊部隊だった男で、娘がパリに行くのに反対するときに言う「世の中の恐ろしさをお前たちは知らない」と。
 私は渋谷で明るくボランティアをしている善意の諸君にあえて言いたいのだ。「君たちは世の中の恐ろしさを知らない」と。

 『96時間』を観ればよくわかるが、マフィアは始めは善良そうな男が声をかけてくる。助けてほしいとか、困っているとか、そうやって日本人と仲良くなって、気を許すように持っていく。あるとき、「まさか」のときに豹変して、本性を著し誘拐していくとか、金品を奪うとかする。NHKも、良いことだ、すばらしい交流だとだけ言わずに、どれほどの危険と隣りあわせかも言わなければ無責任である。

 その場で道順を教えるまではいいとしても、意気投合しても、一緒にランチを食べたり、居酒屋にしけこんだり、タクシーに乗るなどしてはいけない。日本人スタッフ1人と、外人複数人の組み合わせで動くのも厳禁であろう。

 相手は見ず知らずの外国人なのである。
 ほとんどの観光客は問題なかろうが、それだけに「いつも大丈夫」と慣れてしまうのが怖い。昨日の外人も大丈夫だった、今日も良い交流ができた、明日もきっと…と思ってしまう。そこに隙ができる。高校生、大学生になったらもう用心深くしなければなるまいが、世界を知らないから安心しきっている。

 オオカミが狙うヒツジの群れだ。
 先月後半に、名古屋の一等地に支那の領事館を新設する予定が潰れた出来事があった。国有地を財務省が勝手に、支那に売却するべく話が進んでいたのを、名古屋市民が猛反対し、知事や市長もそれに同意して草の根運動が功を奏して、財務省が方針を棄却し、売却しないことにしたのだ。

 この話は「虎ノ門ニュース」で有本香氏が話していたことだが、外国公館への土地の提供に関してはウィーン条約に則って行なわれる。条約だから解釈は微妙に変えられる。その際、日本の国益を第一に考えて運用するのは当然なのに、日本の外務省や財務省は、いつでも「先様のためありき」で何事も解釈するのだという。

 どこの国でも国際条約をどう読むかは国益が大事だが、支那様の意嚮に沿うようにしか読まないのだ。だから名古屋の領事館予定地にしても、もう一度決めたことだからと官僚は押し切ろうとしたが、反対運動が強く撤回せざるをえなくなった。
 官僚どもは、かくのごとく能天気で、バカである。他人を信じること度外れに厚い。

 渋谷で道案内をやらかしているボランティア青年と同じである。
 「ask me」の諸君は、自分たちは善意に酔えるだろうけれど、もし万一のこと(誘拐、泥棒、傷害など)が起これば、社会に多大な迷惑を及ぼすことが果たしてわかっているのだろうか。
 ホテルのようなプロの接客業なら、外国人にパスポートの提出を求めるなど、それなりのリスク対応をしている。丸裸のごとくに外人に対応しないだろう。

 だが、道を訊くくらいのことでパスポートを見せろとも言えまい。だがそれが極めて危険なのである。「ask me」の若者諸君はぜひに映画『96時間』を観て、世の中の怖さを知ってほしい。





posted by 心に青雲 at 04:00| 東京 ☔| Comment(0) | エッセイ | 更新情報をチェックする