2014年11月18日

エコノミック・ヒットマンから見える日本の近代(2/2)


《2》
 私が『エコノミック・ヒットマン』を読んでブログで取り上げたいと思ったのは、この書が近代というものの正体を如実に明らかにしていることと、ユダヤの戦略が恐ろしいほどにわかるからであった。また、日本の近代がどのように仕組まれたものだったかの謎も解き明かしていると思えたからであった。

 中味がくり返しになるかと思うが、『エコノミック・ヒットマン』からの引用をつづける。文中のクローディンとはパーキンスをEHMに仕込んだ女性工作員のこと。
     *     *     *

 私の仕事には主要な目的が2つあると、クローディンはいった。
 第一に、巨額の国際融資の必要性を裏付け、大規模な土木工事や建設工事のプロジェクトを通じてメイン社ならびに他のアメリカ企業(ベクテルやハリバートン、ストーン&ウェブスター、ブラウン&ルートなど)に資金を還流させること。第二に、融資先の国々の経済を破綻させて(もちろんメイン社や工事を請け負った企業に金を払わせたうえで)、永遠に債務者のいいなりにならざるをえない状況に追いこみ、軍事基地の設置や国連での投票や、石油をはじめとする天然資源の獲得において、有利な取引をとりつけることだ。

 私の仕事は、ひとつの国に数十億ドルの資金を投資すればどんな成果が得られるかを予測することだと、クローディンはいった。
 つまり、今後20年から25年間の経済成長を予測し、さまざまなプロジェクトがもたらす影響を評価する。

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 1〜2年前だったか、藤井聡なる京都大学大学院教授がマスゴミに登場し、国土強靭化計画を華々しくぶち上げ、国会でもとうとうと語って安倍内閣の官房参与の座についた男がいる。
 彼の考える計画をやれば、公共投資が活発になって景気は良くなるし、国土も災害に強くなり、地方経済も元気になっていいことずくめだと、吹きまくった。

 私は『エコノミック・ヒットマン』を読みながら、藤井の国土強靭化計画を思い出した。
 彼もまた、EHMの一人なのか…と。
 YoiuTubeで見た藤井聡を囲んでの座談会で、藤井が国土強靭化に異議をとなえた日下公人氏を怒鳴りつけたのを見て、こいつを信用できないなと思ったものである。

 だいたい「国土強靭化」などと、目新しいネーミングをくっつけたが、これまでどれほど無駄な公共事業が山と積まれてきたか、このご仁はすっとぼけるのだ。

 さらに引用をつづける。
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 そうしたプロジェクトにはいずれも、表立っては語られない側面があった。工事を請け負う企業に莫大な利益をもたらす一方で、貸付けを受ける側の国にしてみれば、富と権力を持つごく一部の人々は恩恵を得られるが、長期的な経済依存を引き起こして、結果として、その国の政府はいいなりにならざるをえなくなるのだ。

 貸付の規模が大きければ大きいほど利益は大きい。国家が負債という重荷を背負うことで、その後何十年にもわたって、その国のもっとも貧しい人々が健康や教育などの社会福祉を奪われるという事実は、まったく配慮されていなかった。

 クローディンと私はGNPがじつにあてにならない数字であることについて、率直に話しあった。たとえば、GNPが上昇しても、利益を得るのはガスや電気などの公共事業を所有する有力者だけで、圧倒的多数の人々はかえって負債の重荷に苦しむ結果になりうる。

 金持ちはますます豊かに、貧乏人はますます貧しくなるのだ。それでも統計上からいえば、経済は発展しているとみなされる。

 メイン社の従業員の大多数は、たいていのアメリカ人と同じく、自分たちは世界の国々のために発電プラントや高速道路や港湾設備をつくる手助けをしていると信じていた。

 教育もマスコミも、私たちの行動は利他主義にもとづくものだと教えてきた。アメリカの国旗を焼いたり、大使館にデモをしかけるなら、そんな恩知らずな国からはさっさと引き揚げて、勝手に貧しく苦しい生活をさせておけばいいんじゃないのか?」そんな発言を長年たびたび耳にしてきた。

 そういう発言をするのは、立派な教育を受けた人であることが多かった。だが彼らは、アメリカが大使館を設置しているのは自国のためであり、それはすなわち20世紀後半においてアメリカが世界規模の帝国に変身させることにほかならなかったのだという事実に気づこうとしない。

 そういう人々は学歴や肩書きこそ立派だが、自分たちの土地を守るために戦っているネイティブアメリカンを悪魔の手先だと信じて疑わなかった。18世紀の植民地の住民と同じく物を知らないといえる。

     *     *     *

 引用ばかりになって恐縮だが、これはめったにないアメリカ人の心からなる告白であり告発である。
 わかっていることではあるが、あらためて、わが国でも、学歴も肩書きも立派な人ほど、カネに汚く、ものを知らず、傲慢権柄づくで、貧乏人をバカにするものだと思いいたる。

 わが国も幕末明治のころ、欧米列強に植民地にこそされなかったものの、負債という重荷を負わされ、いいなりになるようにされたのである。
 日清・日露の戦争が顕著だったが、理屈をつけて支那やロシアと戦争をするようユダヤ資本に誘導され、莫大な負債を負わされた。

 清との戦争では勝って賠償金と台湾を取ったが、考えてみればこれは欧米列強が、その後の日露戦争や大東亜戦争を日本にさせるための布石で、台湾や朝鮮を含めたインフラ整備と軍備にカネをかけざるを得ない状況、つまりはユダヤから負債を受けないわけにいかない状況に陥った。

 欧米に植民地にならずに済んだ、などと日本の力を評価する歴史家もいるけれど、欧米列強は日本を植民地にしないで、負債漬けにしながら太らせてじっくり餌食にする戦略をとっただけのことではないか。

 何度も書いてきたが、江戸時代の庶民は貧しいながらも結構幸せで明るく、武士階級との格差もさほどなかったと言ってよいと思うが、明治以降、格差は広がり、娘を身売りに出さなくてはやっていけないとか、北海道、朝鮮、満州、樺太などに開拓に出なければ食っていけない庶民が続出した。国策と言われた。
 
 それは明治政府が、近代化を急がざるえず(敗戦国か植民地にされる恐怖を持たされて)欧米から高い技術を買い、借金してインフラや軍備を拡充させられたせいであったろう。
 そのうえ、朝鮮、台湾、満州、南洋諸島の近代化まで負わされた。

 その挙句に、大東亜戦争にひきずり込まれ、敗戦で資産は全部失った。日本を近代化させてやる、洋式に便利にしてやる、軍事力ももたせてやる、という欧米の甘言に乗せられて、そうせざるを得なかったのだ。
 裏では、西洋列強は日本にアジアの金塊財宝を収拾させ、「天皇の金塊」にしたうえで、戦後にかっさらう策謀をとった。

 つまりは、今日言うところのエコノミック・ヒットマンと「ジャッカル」さらには米軍によって、日本は完膚なきまでに食い物にされたのである。
 日本の官許歴史家どもが、江戸時代は暗黒だったと私たちに教科書などを通して教えこむのは、明治以降の欧米白人どもの策謀を庶民に悟らせないためであったろう。
 江戸時代より明治以降は良かったのだ、という礼賛意識を持たせて、闇の世界に気づかせないための…。

 よって彼ら白人は、どうしても東京裁判をやりたかったのだ。あんな国際法無視の、ただの報復リンチを、裁判と偽装して、よくもやりやがった。テメエたちの陰謀を全て隠して、悪かったのは日本の指導者たちだったことにしたのである。
 明治以降、そのユダヤの戦略に協力した天皇家はだから戦犯訴追から逃れることに、始めからなっていたのだろう。







posted by 心に青雲 at 00:23| 東京 ☁| Comment(1) | エッセイ | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
我々団塊の世代は、学生運動にあおられ、結果、機動隊にたたきつぶされ 、すっかり牙を抜かれ、ノンポリになって、従順な羊のようになってしまいました。そして、マイホームを手にいれるのが一生の仕事のように追い立てられ、つまり、住宅バブルを起こさせられ、思えば、住宅ローンを払うためだけの人生だったみたい。

なのに、ようやくローンを払い終わったら、あそこもここも空き家だらけ。踊らされたと気づいた時は、すでに遅い。一国でも、インフラの借金を世界銀行に返済するために、苦しんだように、個人もかけごえにおどらされましたね。

自分の頭で価値観を想像する代わりに、与えられた価値観の奴隷になった戦後70年だった。そして、気づけば、せっかく戦で解放したはずのアジア・アフリカが、エコノミック・ヒットマンの毒がにかかり、経済奴隷にされてしまったと、おもいます。
そして、これは、過去のことではなく、今現在も、私たちは同じように踊らされているのだと思うのです。
Posted by 神戸だいすき at 2014年11月18日 20:16
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