2016年10月06日

台風の謎と地球温暖化(2/4)


《2》
 前回、「台風は生命現象の一環だ」と書いておいたので、それを今回はいわば実例で説いてみたい。
 以下は、私の空手道場の弟子に向けて講義をしたものである。当時は今年の台風10号と12号しか来ていなかったので、この2つの台風の進路を説いたが、その後9月7〜8日ごろに来た台風13号と直近の18号についても付け加えておいた。
 
 ■   ■

 台風の進路(軌跡)について話しておきたい。
 まだ記憶に新しいと思うので、10号と12号の進んだ軌跡を思い出してほしい。
 まず12号は、九州の南方から近づき、鹿児島県の西(薩摩半島)に接近した。この段階で気象庁の予報は、鹿児島県か熊本県に上陸し、四国に再上陸して関西方面に行くと「予報円」を書いていた。
 しかし、私はきっと九州西岸に沿って海上を北上すると予測した。

 次に鹿児島県の真西に来ると、気象庁は熊本に上陸の恐れ、と発表した。私は熊本県には上陸しないで北上すると見立てた。だが、台風の進路前方には、長崎半島と五島列島がある。おそらくここにぶつかって台風は進路を変え、北東方向に進むと見た。

 その先は、山口県はかすめるかもしれないが、気象庁の予測のように中国地方を進むとは考えられなかった。日本海に抜けて(対馬には向かわず)温帯低気圧に変わるはずだった。
 この「台風上陸」と言っているのは、あくまで中心(目)のことで、気象庁も目を「上陸」するかどうかの判断にしているようだ。

 これはどういう根拠で言っているのかわからない。目が陸地にかかるかどうかよりも、実態としては強風圏や大雨圏はとっくに「上陸」して、各地に被害をもたらしているのに、「いまさら上陸」はないだろうと思う。 
 昔は人工衛星から撮った台風の写真がなかったから、わからなかっただろうが、今は鮮明な写真が撮れる。雨雲の様子がくっきりとわかっているのだから、今もって「目」にこだわって「上陸」とするのは誠に変ではないか。

 台風12号の進路に戻すと、12号は偏西風などに影響されて東寄りに進路は変えさせられようとはしたのだが、台風は海の上をいくのが本来の性質だから、陸地にあがるのを嫌がる。それで熊本県あたりでは東に向きを変えて上陸しそうでいながら、陸に上がりたくないから渋々北上したわけである。

 ところが沿岸を進んだため、長崎半島にまっすぐぶつかることになり、急角度では西か東へ曲がれないので、上陸せざるを得なかったのである。

 南ク学派では、台風は海を撹拌させて上層と下層の海水を入れ替え、クリーンにするために発生し、移動するのだと説いている。ただこの話を聞いたのはかなり以前なので、現在はもっと解明が進んでいるかと思う。
 夏にとりわけ台風が発生するのは、生物がさかんに活動して海が汚れるから、クリーンにするためである。海水温が高いから台風が発生すると気象研究者はいうが、生物との関係が蔑ろにされている。

 だから台風は本来は陸地を目指してはいない。陸に侵入する角度(入射角)が90度に近いと、台風にブレーキもハンドルもないので、陸地に突っ込むしかない。入射角が浅いと台風は陸地を避ける。

 今回の12号のように、鹿児島と熊本の西岸を進むと、いきなり急角度で進路を変えて上陸はできないので、高度上空の風(偏西風など)は「おい東に行けよ」と押してはくるが、「嫌だ」とばかりに陸には進まなかった。

 次に東北地方と北海道に災害をもたらした台風10号も、沖縄付近の海上から北東へ進んで、伊豆諸島あたりに来た時、気象庁は関東直撃か、という予報を出したが、これもまずあり得ないと私は予測した。台風は海を行くのが原則だから、福島から宮城にかけての東岸海上を北上していくだろうと見た。太平洋上に高気圧がドンと居座って、台風10号は北東方向へは進めなかったのだろう。どこかで気象庁の予報どおりに東北地方に上陸して秋田か青森付近の日本海へ抜けるはずだった。

 10号はもし、仙台湾に侵入すると、台風自身(目)が湾に囲まれて逃げ場をなくすから、そこで一気に上陸して山形方面へ進む可能性はあった。それだと東北全域で被害がでるかと心配したが、10号は幸い、仙台湾には近づかず(陸地を嫌って)海の上を北上した。もしかして牡鹿半島と金華山に目がブチ当たるとそこから西に進路を変えるかもと思ったが、台風がそこをやはり回避したので、さらに北上していった。

 でも北上はしたが、釜石、宮古あたりの三陸海岸はあたかも台風の進路をさえぎるように東に張り出しているから、やっと10号は気仙沼あたりで上陸したのだった。私は、仙台湾を無事通過したら、次は釜石あたりから上陸か? と見ていたので、ほぼ予想どおりとなった。

 三つ目に台風13号は、沖縄の南方海上で誕生してから、九州や四国はかすめることなく北東へ進み、気象庁は9月7日から8日にかけて静岡県あたりから斜めに上陸して関東、そして東北地方へ陸地を進んでいくと予測していた。
 私は8日に新幹線で新潟に赴く予定だったので気をもんだが、一番に考えたのは、13号の進路は、すでに10号が進んだ海域だったことである。

 10号は妙な動きをした台風で、静岡県の南方付近で発生してから南西に向い、沖縄南方でUターンして北東に戻って来て、さきほど述べたように三陸地方を北上したものだった。
 つまり10号は南西に行くときと北東に戻ってきたときは、まったく同じコースは辿らなかった。初めは北側、戻りは南側を進んだ。
 このため、この海域は相当海水はクリーンになったはずなのである。

 13号はその10号がクリーンにした海域をまた辿りはじめたのだ。だから、私は途中で弱まって温帯低気圧に変わるだろうと予想した。
 変な譬えだが、自動掃除機「ルンバ」という商品があるが、あれはセンサーで汚れを見つけながら移動してゴミを取るらしいが、一度通って掃除したところには行かないのではないか。
 台風も「ルンバ」みたいなもので、同じ海域は通らないようだ。

 ただ、台風本体より前方にできる前線付近で大雨が降る可能性はあると見た。そのとおりに、13号は関東や東北の一部で大雨被害はもたらしたが、8日午前3時ころに温帯低気圧に変わった。
 こうなると「目」は消えるから「上陸」もなしだった。

 18号はついこの数日だったから、みなさん記憶に新しいだろう。沖縄を北上したのち、気象庁の予報は九州西部から上陸して日本列島を縦断するかのごとき予報を出していたが、そんなはずがなかった。私は九州と朝鮮の間の海を通って日本海に入って、日本の沿岸を上陸せずに北西に移動していき、弱まりながら北陸あたりで上陸となると思った。
 18号が玄界灘を通過するときに、やや朝鮮半島の南端に近づいたが、やはり陸地を嫌ってあちらには上陸しなかった。だいたい予想した通りになった。

 台風は巨大な雨雲をともなっているから主に台風の前と右側では陸地にも大雨を降らせる。そもそも雨は、陸上の生物がつくった汚れを洗い流し、クリーンにするために降るのだから、台風がもたらす大雨は海だけでなく陸地にも大変ありがたいものなのである。地球の歴史=生命の歴史でいえば、両生類と陸上植物が現れるまでは生物はすべて海の中にいたのだ。その海中にいる生物が出す汚れをきれいに掃除するために台風はできたのだから、歴史的に見ても陸をクリーンするのは二次的な役割なのである。

 私は台風は生命現象の一環であると知っていたので、気象庁の言う地球物理的な要素だけで判断することなく、生命との関わりで見たので、より詳しい予測ができたのだった。

 私たちは雨上がりに空気がきれいになって清々しい気分になると思うが、きっと海中の魚やエビ、タコなども、台風一過のあとは、「おお、水がきれいになって気分がいいぞ」と思っているのだろう。
 実際、台風通過直後の海では魚やイカがよく釣れる現象が起きる。クロダイ、スズキ、イカは良く釣れるが、濁りを嫌う魚やタコはしばらくダメだとか。

 しかし川などの淡水魚は、台風直後は水が濁り食わなくなり釣れない。おそらく淡水魚は陸のものだから、海のものである台風とはじかには関係が及ばないのかもしれない。

 あるサイト(http://umituri.net/?p=693)で検索すると、こういう話があった。
 「以前漁師さんと話をしていたときに聞いた話。漁師さんの中には、定期的な台風のような嵐が来るのを待ち望んでいる人もいると聞く。これはなぜかというと、夏など高温期には海水がよどみやすく、内湾では海底にヘドロが溜まったりして生物の多くが死滅してしまうこともあるそう。ここで台風が来てくれると海底のよどんだ水を入れ替えてくれるので、再びゴカイ等の虫や貝・甲殻類などの小動物が集まり、魚も集まってくるということ。」

 ほら、こんなに台風は海の生物と関係が深い。台風の目的が海の掃除であることがわかるだろう。




posted by 心に青雲 at 04:00| 東京 ☀| Comment(4) | エッセイ | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
今年は8月初めまで台風が発生しなかったんですよ。

だから、管理人さんがご覧になったように、私もテレビで、漁師さんがサンゴが死んでしまうと、心配しているのを見ました。台風は海の大掃除だって言ってました。

かつて、大阪万博で三菱未来館が「台風消滅」をやった時「ちょっと待てよ。それが、ベストアンサーなの?」と、思いました。

大自然の営みに無駄なことなどないと思うから。

そして、最近の異常気象は人工ではないかと疑う私は、台風消滅と同じく、好き放題に作成するのも天に唾する行為だと思うから、許せません。

ただし、大自然は人間の力よりはるかに大きいから、もしも、そうなら、大きなしっぺ返しを食らうでしょう。
Posted by 神戸だいすき at 2016年10月06日 07:08
アメリカ大陸では毎週のように竜巻で被害が出ています。これらはなんらかの気象兵器のせいなのでしょうか?だとすると、これはどこの国が仕掛けてるのでしょうか?考えてみるとワクワクしますね。
集中豪雨による洪水被害は雨が降る地域で世界中どこでも毎週のように発生しています。異常気象と言っても筆者様の言われるとおり基準が曖昧で何らかの意図のためにこの言葉が使用されているとしか思えませんね。
Posted by たていと at 2016年10月06日 11:38
たていと様 ♪
そりゃあ、もちろん、ロシアかな?中国かな?はたまた、アメリカのロックフェラーBかもしれませんね。
MIMICという地球の温度変化を表す動画をごらんになったことありますか?
そこに、一瞬まっかなラインが弧を描いて放射されます。その先にあるのは「台風」なんですよ。

気象兵器がないとしたら、では、あのMIMICのラインは、何なんでしょう?

日本をはじめてして、まず、どこの国でも持っているみたいですよ。日本の気象兵器を動かしているのはアメリカだと思います。
Posted by 神戸だいすき at 2016年10月06日 14:31
青雲さんの読者が気象兵器を知らないなんて、だめですよ。しばらくこないうちに、どうしたのですか?

社会性において、最先端でいてほしい
Posted by 神戸だいすき at 2016年10月06日 14:34
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